新井素子さんの「ひとめあなたに…
 中国出張へ行く時に飛行機での暇つぶしにブックオフで100円/冊で購入した小説の中の1冊。(実は当時新刊で購入して部屋の本棚にも並んでることを知りつつ購入。)
 隕石により後一週間で地球が滅ぶという設定でのお話。ただし、その設定の下で恋人に逢いに行く女性を中心にして、その通りすがり上の普通の女性や女の子の心理(特に狂って行く過程)を描いた作品。
 普段は忘れがちだけど「絶対に死は訪れる」というのを思い出さされる。
 小説の主題からは外れるけど、この小説の設定みたいに「1週間後に全員死ぬ」っていうのと個人的に病気などで「1週間以内に死ぬ」では、現実世界で自暴自棄率は前者の場合集団心理っていうのが働いてすごいことになりそうな気がする。
 一方自分がその立場になった時にどう行動するかを考えたが答えは見つからないのが正直なところ。ただし前者・後者共に自暴自棄による他者への暴力という形だけはどう考えても想像できない。

ひとめあなたに… (角川文庫)